建設施工における「人、機械、現場環境」をデジタルツインで監視・管理
株式会社アプトポッド(代表取締役:坂元 淳一/以下、アプトポッド)は日立建機株式会社(執行役社長:先崎 正文/以下、日立建機)が推進する、リアルタイムに施工現場のデータを収集して仮想空間に再現する「リアルタイムデジタルツイン基盤」(以下、本基盤)開発において、ハイパフォーマンスなデータストリーミングミドルウェア「intdash」をベースにした基盤構築と、intdash SDKを活用し3Dの仮想空間上に施工現場をリアルタイムに再現するデジタルツインアプリケーションを開発しました。本基盤の活用により、施工に関わるさまざまなデータを収集し、インターネット経由で遠隔地からの進捗管理や自律型建設機械の操作を実現し、人と機械が協調する施工現場の実現を目指します。
本基盤開発の背景
昨今、建設業界では建設業就労者の人口減少と高齢化が切迫した課題となっており、担い手の処遇改善、働き方改革、生産性向上の推進が急務となっています。その解決策の一つとして、自律型建設機械の開発に期待が寄せられています。アプトポッドは、2023年5月に日立建機と業務提携契約の締結を行い、施工現場をデジタルツイン化して、建設機械の自律運転を行うシステムの開発を推進してきました。
本基盤はアプトポッドの高速IoTプラットフォーム「intdash」をベースに構築し、様々なデバイス接続とマルチベンダによるアプリケーション開発を可能としています。
これにより、建設機械や作業ロボット、作業者が所有するスマートデバイスなどを拡張的に接続できるデジタルツイン環境を整備し、施工管理、遠隔指示、安全管理など、さまざまな遠隔アプリケーションの迅速な開発が可能となります。
本基盤の概要
本基盤は、リアルタイムに日立建機の自律型建設機械、及び建設フィールドに複数台設置するLiDARやカメラなどで構成されるセンサシステムのデータを収容し、地形情報と建設機械の状態情報をデジタルツイン上に再現することが可能です。さらに作業者(人)が所持するスマートデバイスから位置情報やバイタル情報を把握することにより、自動施工時の作業安全確保を実現します。
また、デジタルツイン空間上から作業進捗を確認しながら、自律型建設機械の移動など、遠隔指示を行うことができます。これにより、刻々と変化する施工現場の進捗把握と、進捗に応じた作業指示、作業者の安全確保などを同時に実現することが可能となります。
本基盤の開発において、日立建機は自律型建設機械(油圧ショベル、ホイールローダ)の提供および施工現場をデジタルツインとして再現するための要件定義や建設機械から収集したデータの通信制御、アプトポッドは高速IoTプラットフォーム「intdash」を基にしたデータ収集に関わるクラウドシステム、及び3D空間表示アプリケーションの開発、また、株式会社ユニキャスト(代表取締役:三ツ堀 裕太)がLiDARから取得したデータを基に施工現場の地形を3Dデータ化するソフトウエアの開発を担当しました。本基盤では刻々と変化する大容量のデータを高速に伝送・処理できるため、リアルタイムなデジタルツインを構築します。
なお、本基盤は、第6回建設・測量生産性向上展「CSPI-EXPO」(2024年5月22日(水)~24日(金)、場所:千葉県・幕張メッセ)の日立建機ブースにおいて展示を行う予定です。
関連情報
株式会社アプトポッドについて
アプトポッドは高速双方向なデータストリーミング技術をベースに、産業向けの高 速 IoT プラットフォームミドルウェア、及びクライアントアプリケーションからエッ ジハードウェアまでワンストップに開発・提供するテクノロジー企業です。 自動車、ロボット、建機、農機など、様々なモビリティや産業機器をクラウドへリ アルタイム接続し、高精細な遠隔データ収集と分析、リアルタイム監視、遠隔制 御、およびデジタルツインの実現など、革新的な産業 DX に貢献しています。
本リリース/製品等に関するお問い合わせ
株式会社アプトポッド
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